私が高校一年の時から六年前まで、長いこと続いていた現象です。
私がある場所に通うようになってから、私の体が、何も傷をつけるものがないのに、刃物で斬られるような突発な痛みに悩まされるようになりました。
特に、先に述べたK教の娘さんと知り合ってからですが・・・
その痛みは、前触れもなくズキッと痛むので、ある種悩みの種でした。
これが霊障によるものだと気づくには時間がかかりませんでした。
高校を卒業して以降も、何年も、突然の痛みに悩まされてきました。
その現象の原因が分かったのは、催眠療法を知り、自己催眠にかかった時でした。
何と、その痛みは私の前世と関係があったのです。
私の一つ前の前世は、ある武家屋敷に仕える下女でした。
その武家屋敷の主に見初められたのか、彼にしきりに一緒に暮らすように迫られていたのですが、私には関守の婚約者がいたので断っていたのです。
しかし、私の前世は親の年齢の主に強姦され、ショックでその家をこっそり抜けだそうとしたのですが、彼らに見つかってしまい、彼の娘とお互いに剣をぶつけることになってしまいました。
やがて私は殺され、私の遺体は多分、武家屋敷の主らの手によって葬られました。
数年23歳でした。
ですが・・・
埋められたはずの私の遺体が掘りだされ、彼の娘が私の遺体に剣を突き刺しまくっているではありませんか!
同時に、彼女の感情が私に伝わってきました。
実は私の死後半年して、彼女の父である武家屋敷の主が後を追うように亡くなり、残された娘の代になって、この家は潰れてしまったそうなのです。
その悔しさから、ずっと私を恨んでいたと言うのです。
私は、剣を交わした彼女を呼び出し、彼女に謝りました。
彼女は、剣を私の遺体に突き刺すのをやめ、やっと私を許してくれました。
「今度逢ったら、本当の友達でいましょうね」
と、約束をして・・・
すると、その日を境に、14年間も続いた「斬られる痛み」が、パッタリなくなったのです。
何の痛みもなくなったのです。
他人に恨まれながら死ぬと、今世になっても引き継ぐものは引き継ぐのですね・・・。